HomeNBA2011年NBAはロックアウトが決定

2011年 NBAはロックアウトが決定してしまいました

お互いに譲れない選手会側と新労使協会

アメリカ現地時間での6月30日までにNBA選手会と新労使協会の交渉が決裂し
ロックアウトとなることが決定してしまいました。

2011年11月上旬時点では、
2011年11月末までの全てのゲームがキャンセルされてしまっています。

赤字の球団が多く、この赤字幅を減らしたいオーナー側と
簡単には年俸減を受け入れられない選手会側。

選手会側は5年で5億ドルの年俸減を受け入れる案を提示したが、
労使協会側との開きは、まだ数億ドル単位であるらしい。

詳しく書くと、
テレビ放映権やアリーナへの観客、グッズ販売などのNBAの収益(BRI)うち、
現状では

選手のサラリーが57%
オーナーが残る43%

を、得ています。
この取り分の比率が大きな問題となっており
オーナー側は50-50を提示していますが
選手会側は選手側の取り分52%程度を主張しています。

オーナー同士でも、大都市とそうでない、比較的小さな都市のチームのオーナーとで
対立とはいかないまでも、意見のズレがあるようです。

ロックアウトって?意味は?

ロックアウトとは、簡単に言うと、「ストライキの逆」です。

ストライキは、「こんな待遇で仕事できるか!」と従業員側から、仕事を停止します。
ロックアウトの意味はその逆で、雇う側(NBAならオーナー)が、従業員(NBAなら選手たち)に
「こんな高い給料払えるか!」と、オーナーが従業員に仕事をさせない状態です。
なので、ロックアウトが発生すると、NBAのゲームがキャンセルされてしまいます。

マイケル・ジョーダン氏が、オーナー側の強硬派第一波に

マイケル・ジョーダン氏はNBAファンなら誰でも知っているはず。
選手時代はその身体能力、シュートフォームの美しさ、そして土壇場での勝負強さが随一で
神とまで言われ、以前のロックアウトの時は選手会側で選手側の要望を上げていたマイケル・ジョーダン氏でしたが
今度はオーナー側でゴネており、強硬派になってしまっています。

オーナー側が提示している50-50でも、まだ不満なようで
オーナー側53%、選手会側47%を強く要望している人となってしまっています。

合意に至るためのライン(個人的な意見)

私個人の意見ですが
最初は選手会側が57%を得ていたことを考えると
一気に50-50にまで落とさせるのは難しいのでは。

また、選手会側も意地があると思います。
あまりにオーナー寄りになってしまうと
何のための選手会なんだ、となりかねません。そう簡単には折れないのでは。
選手会51%、オーナー49%ぐらいが妥当なところではないかと思います。

大都市チームか、そうでないかで使えるお金に差が出ることに関しては
いきなりハードキャップ制にするのではなく、サラリーキャップを超えた場合に支払うラグジャリータックスを
今の100%から150〜400%ぐらいまで上げることで回避していけるのではと思います。

そっちはそっちでモメそうですが
選手会側とオーナー側の取り分の比率と言う、第一段階は早くクリアしてほしいです。

さらに個人的な意見を書くと
現段階でも、収益のうちの43%で利益を上げることこそが、
事業責任者の仕事だろう、とも思います。

田舎のチームだって、いきなり田舎に移転したケースなどは稀で
最初から田舎にあることは承知の上で、そのチームのオーナーになっているはず。
事業責任者にとっては、チームが田舎にあってマーケットが小さい、などと言うのは理由にならない。

オーナーによっては優勝と引き換えなら赤字でも構わない、という人もいるかもしれませんが
そうではなくて、黒字化がまず第一目的、というオーナーには、しっかりとした経営をしてもらいたいですね。
それではなかなか勝てないし、お客さんもあまり入らなくなりそうですが
そこを何とかするのが、経営者の役割だとも思います。

ロックアウト後の影響

このロックアウトの影響で、各チーム球団の売上がかなり落ちてしまいます。
また、選手側も試合が無くなれば、その分サラリーが支払われず
アリーナに入れないとかいろいろな不利益をこうむってしまいます。

ロックアウトの影響は選手とチームのみならず
スポーツ放送局、広告主、アリーナ、地元のレストランやホテルなどにも及ぶのではと思います。

交通機関とか含めると相当な額になるのでは。
数は多くないかもしれないけど、日本からNBAを見に行く人も減っちゃうだろうし。

どれ程の影響があっても、選手からしてみれば、限りある選手生活。
NBAレベルになると化け物のような選手ばかりで、その中でも成功できるのは一握り。

怪我した選手にサラリー出したくないのも判るけど
怪我したい選手なんていない。
選手やオーナーの気持ちになると難しいことは間違いありません。

しかし、一番イヤな思いをするのはファンではないでしょうか。

本来ならば今ごろは、ドラフトで獲得した新人やトレードの話題で来期を楽しみにするものですが
今は全くそれどころではない。

ファイナルのマブス対ヒートは見ごたえありました。かなり面白かった。
そんなファイナルを制したマブスは本当にいいチームだと思いました。

早く来期の試合を見たいです。

ファンの気持ちはただそれだけです。

一日も早い解決を望みます。

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